賃貸アパートの売却が知りたい②【売却方法と不動産会社選びを解説します】

賃貸アパートの売却が知りたい人
「賃貸アパートを相続したが売却を考えています。どんな売却方法があるのか、あと不動産会社の選び方があれば教えてください。」

こういった疑問にお答えします。

本記事の内容

  • 賃貸アパートの売却での売却方法や不動産会社選びが分かります。【売却に関する知識を身につけましょう】

この記事を書いている私は、不動産歴18年ほど。その中で相続歴は10年ほどの行政書士です。

よくある質問で「賃貸アパートを相続したが売却の方法や不動産会社の選定方法があれば知りたい」という疑問があります。その疑問を順番に解決していきましょう。

賃貸アパートの売却での売却方法や不動産会社選びが分かります。【売却に関する知識を身につけましょう】


状況により適切な売り方を選択しましょう

  • その①:賃貸アパートの売却方法をチェック(大きく分けて2種類です)
  • その②:賃貸アパートの売却の不動産会社選びについて(5つのポイントがあります)

上記のとおり

ここから詳しく解説していきます。

その①:賃貸アパートの売却方法をチェック(大きく分けて2種類です)

アパートの売却方法は、大きく分けて以下の2種類があります。

  • オーナーチェンジで売り出す
  • 入居者立ち退き後に売り出す

それぞれメリット・デメリットが存在する上、状況によっては売り方が限られるケースも少なくありません。

事前にそれぞれの売却方法を理解しておき、状況に応じて適切な売り方を選択できるようにしておきましょう。

  • オーナーチェンジで売り出す

オーナーチェンジは、入居者との賃貸借関係はそのままに、オーナー権を売買する方法です。

アパートが完全な空き物件になったタイミングで売るケースはそこまで多くなく、既存の入居者を退去させるのは簡単なことではないので、実際はオーナーチェンジの方法で取引されるケースが多いです。

また、この方法は、入居者が支払う家賃収入で収益を上げることを目的とした人が買い手となり、入居者がいる場合は購入後すぐに収益が見込まれるという買い手側のメリットがあります。

【オーナーチェンジで売り出すときのメリットとデメリット】

[メリット]

  • 入居募集を通常通り行える
  • コストがかからない
  • 売り出し中も家賃収入が見込める
  • 買主にとって入居者付きは魅力的である
  • 立ち退き料など立ち退きに関わるトラブルが発生しない

[デメリット]

  • 悪質入居者がいる場合がある
  • 売主の管理が悪い場合がある
  • 買主は入居者の賃料などを自由に設定できないため、売値が安くなりやすい
  • 買主は入居者がいるため、内覧が自由にできなく部屋の状態が分からない

買主が満室マンションのオーナー権を承継したら、引き渡し日から家賃の受取がすぐに可能になりますので、入居募集などのコストをかけず、簡単に収益化することができます。

一方で、入居者のいる部屋は内覧で内装の確認が出来ないので、いざ部屋の状態を確認したら劣化が激しかったという可能性も十分にあります。

また、買主はレントロールという不動産の賃貸借条件一覧表を参考にしますので、この表の内容により高く売れるかの判断基準となりますのでご注意ください。

  • 入居者立ち退き後に売り出す

アパートの入居者を退去させた後に全て空室のアパートを売却する方法です。

買主が投資目的だけでなく、場合によっては自らが居住することや建て替えを目的としているため、オーナーチェンジで売り出すよりも買い手がつきやすい傾向にあります。

しかし、この方法で売り出す場合は、入居者に退去してもらう必要があり時間もかかりますので、早めの売却計画が必要です。

【入居者立ち退き後に売り出すときのメリットとデメリット】

[メリット]

  • 購入希望者がアパートの内装や間取りを内覧できる
  • 買主は住民がいないので購入後のトラブルが発生しない
  • 買主は購入後の建物解体が簡単にできる
  • 幅広い方に売却することができる
  • 建売用地などに転用できる土地は空き家の方が高く売れやすい

[デメリット]

  • 入居者に対して立ち退き料の支払いなどがかかる
  • 立ち退きできない可能性もある
  • 買主がつかないと収益がなく、管理費や固定資産税などがかかる
  • 買主は空き家の築年数が古いと解体やリフォームといった費用がかかる

人気エリアにあれば、建物に魅力がなくても更地にすれば個人・法人を問わず多くの方に購入してもらえる可能性が高くなります。

一方で、アパートの住民の立ち退きには高額な立ち退き料の支払いが必要になる他、立ち退きを要求してもそれが認められる保証はないのでご注意ください。

その②:賃貸アパートの売却の不動産会社選びについて(5つのポイントがあります)

アパートの売却は、規模が大きいため個人間の売買はほとんどありません。

基本的には不動産会社が介入し、業者に直接売却することも多いです。

スムーズに売却するには不動産会社の選別も重要であり、利用先の違いによって売却の「手間」や「コスト」、場合によっては「売却金額」も異なります。

また、不動産会社選びでは、売却を任せる担当者が信頼できる人物であるかが大切です。

査定価格を大げさに誇張せず、その評価額となった理由を誠実に説明してくれる方であれば信頼できます。

担当者とはアパートの引き渡しまで付き合うことになるため、性格が合うかどうかも考えて選んでください。

【不動産会社の選び方5つのポイント】

① 売買仲介に重点を置いている

② 投資用物件に強い

③ ネット広告を活用している

④ コミュニケーションがとれる

⑤ 行政処分歴がない

上記ポイントを解説していきます。

① 売買仲介に重点を置いている

不動産会社の業務内容は、大きく賃貸管理業と売買仲介業に分類されます。

賃貸業は賃貸物件の入居者募集や建物管理を行い、売買仲介業は住宅や賃貸物件の売却サポートを行っています。

賃貸業に重点を置く不動産会社では売買の実績や経験が少ないです。

売買仲介に重点を置いている不動産会社を優先して探しましょう。

② 投資用物件に強い

アパートの収益不動産の主な購入検討者は、不動産で収益を得たい投資家になります。

そのため、不動産投資を検討している顧客を多数抱えている不動産会社へ依頼することが重要となります。

販売実績の確認方法はまず会社のホームページをチェックしたり、スタッフの具体的な事例で確認できます。

③ ネット広告を活用している

インターネット広告が当たり前の中、インターネット広告をほとんど活用していない会社も一定数存在します。

特に投資物件の買い手は日本だけでなく世界的にも開かれているため、ネット広告の活用は必須です。

不動産を選ぶ場合は、自社のホームページのみで販売しているのか、または複数のポータルサイトにも掲載しているのか、ネット広告の活用度合いも判断基準として確認しましょう。

④ コミュニケーションがとれる

不動産会社の担当者とコミュニケーションがスムーズにとれるかどうかも重要なポイントです。

担当者への印象から、購入希望者が担当者に対して抱く印象が推測できます。

電話やメールの返信は早いか、こちらの質問に的確に答えてくれるかなど、担当者のコミュニケーション能力にも注目しましょう。

⑤ 行政処分歴がない

不動産会社(宅地建物取引業者)が法令違反をした場合、業務改善の指示処分や業務停止処分、免許取消処分といった行政処分を受けます。

媒介契約を行う前に、必ず不動産会社が行政処分を受けていないか確認しましょう。

行政処分の履歴は、国土交通省ネガティブ情報等検索システムの<宅地建物取引業者> の項目から検索可能です。

まとめ:賃貸アパートの売却の利益を最大化にさせましょう


ポイントをまとめます。

  • 賃貸アパートの売却方法をチェック(大きく分けて2種類です)
  • 賃貸アパートの売却の不動産会社選びについて(5つのポイントがあります)

アパートの売却方法でどちらを選ぶかは、土地の立地・アパートの築年数・空室率などから考えましょう。

駅や学校といった施設から近い土地や築浅のアパート、または入居者が多い状態であれば、オーナーチェンジで売り出す方がおすすめです。

しかし入居者が少なく、築年数が古いアパートであれば入居者立ち退き後に売り出す方をおすすめします。

実際のアパート売却に踏み出すためには、信頼できる不動産会社を選ぶ必要があります。

アパートの売却を成功させるために物件価格の査定や仲介売却を依頼する不動産会社の選定、買い手とのマッチング、売買契約、引き渡し、税金の特例まで分からないことがありましたら当事務所にお問い合せやご相談下さいませ。

行政書士おおこし法務事務所

何卒よろしくお願い申し上げます。

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