法定相続情報一覧図が知りたい②【作成の手順・書き方・必要書類を解説します】
法定相続情報一覧図が知りたい人
「法定相続情報一覧図を自分で作成したいので作成の手順が知りたい。さらに書き方や必要書類も教えて下さい。」
こういった疑問にお答えします。
✓本記事の内容
1.法定相続情報一覧図の作成手順と必要書類【順番があります】
2.法定相続情報一覧図の書き方【留意点があります】
この記事を書いている私は、不動産歴18年ほど。その中で相続歴は10年ほどの行政書士です。
よくある質問で「法定相続情報一覧図の作成手順や必要書類が知りたい」という疑問があります。その疑問を順番に解決していきましょう。
1.法定相続情報一覧図の作成手順と必要書類【順番があります】
法定相続情報証明制度の利用者(日本国籍の相続人)のみが手続きできます
Step1 法定相続情報一覧図を作成するための必要書類の収集
Step2 収集した書類を基に法定相続情報一覧図の原稿作成
Step3 管轄の法務局に提出
Step4 法定相続情報一覧図の取得
順番通りに解説していきます。
【Step1 法定相続情報一覧図を作成するための必要書類の収集】
必要書類は次のとおりです。
◎ 亡くなられた方の出生から死亡までの戸籍・除籍・改製原戸籍謄本
◎ 亡くなられた方の住民票除票
◎ 相続人の現在の戸籍謄本(または戸籍抄本)
◎ 相続人の住民票(任意 法定相続一覧図に相続人の住所を記載する場合に必要)
◎ 申出人の本人確認書類(次のいずれか一つ)
・運転免許証の表裏のコピーに、「原本と相違ありません」と記載して記名したもの
・マイナンバーカードの表のコピーに、「原本と相違ありません」と記載して記名したもの
※戸籍謄本等は,一覧図の写しを交付する際に併せて返却されます。
※なお、兄弟姉妹の相続の場合には、上記に加えて、確認をとるために被相続人の親等に関係する戸除籍謄本が必要になります。
【Step2 収集した書類を基に法定相続情報一覧図の原稿作成】
次の章で解説いたします
【Step3 管轄の法務局に提出】
申出書(法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出書)を記載し、法定相続情報一覧図の原稿・必要書類と共に管轄法務局に提出します。
申出書の記入例は以下の通りです。
法務局の手数料は無料です。
出典:法務局 法定相続情報証明制度の具体的な手続について 申出書の記入例
管轄法務局は、次のいずれかを選択します。
- 被相続人の本籍地
- 被相続人の最後の住所地
- 申出人の住所地
- 被相続人名義の不動産の所在地
【Step4 法定相続情報一覧図の取得】
法務局より法定相続情報一覧図の写しの交付を受けます。
戸籍謄本等は,一覧図の写しを交付する際に併せて返却されます。
2.法定相続情報一覧図の書き方【留意点があります】
法定相続情報一覧図を自分で書く場合の書き方と見本は以下の通りです。
法定相続情報一覧図は,A4サイズの白い紙に記載し、下5cmは、認証文が記載されるため、空白にしておきます。
【法定相続情報一覧図に記載する内容】
- 被相続人の氏名・生年月日・死亡年月日・最後の本籍地・最後の住所を記載します
- 各相続人の氏名・生年月日・現住所・続柄を記載します
- 申出人となる相続人には、名前の横に(申出人)と記載します
【留意点】
※ 各相続人の続柄については,子であれば「子」,配偶者であれば「配偶者」と記載しても差し支えありません(ただし,その場合は,相続税の申告手続等にお使いいただけない場合があります。)。
※ 各相続人の住所は任意での記載となります。記載することで、相続登記の申請や遺言情報証明書の請求時に各相続人の住民票の提示が不要になる場合があります
※ 相続放棄をした相続人がいる場合も,一覧図には氏名,生年月日及び続柄を記載してください。
※ 推定相続人が廃除された場合は,その方の氏名,生年月日及び続柄は記載しないでください。
まとめ:法定相続情報一覧図があれば各種相続⼿続で⼾籍謄本の束を何度も出し直す必要がなくなります
ポイントをまとめます。
- 法定相続情報一覧図の作成手順と必要書類のチェック【順番があります】
- 法定相続情報一覧図の書き方をチェック【留意点があります】
法定相続情報一覧図の作成手順、必要書類、書き方を解説しました。
本制度は,無料でご利用いただけますし5年間登記所で保存されるため、当初の申出人であればこの間いつでも無料で再交付をすることができます。
また、相続手続きの負担をかなり軽減できますので活用をオススメします。
ということで今回は以上です。
法定相続情報一覧図の取得は,行政書士に依頼することができます。
その他遺産分割協議書の作成、必要書類集め、相続人の調査、財産調査で不明な点がある場合には、当事務所にお問い合せやご相談下さいませ。